錦繍(きんしゅう) (新潮文庫)/宮本輝

錦繍(きんしゅう) (新潮文庫)昔あったある事件をきっかけに別れた二人が偶然再会し、その後手紙のやりとりによってお互いの過去を埋めていく。やりとりされる手紙のみを書いていく(つまり第三者の視点が無い)書簡体形式で書かれている。ちと空気が古いし、共感はあまりできなかったけど、手紙という縛りのなかで、空白の過去を埋めていく様は見事で美しい。題名が効いてると思う。